公法と私法 2021 5 3 Constitution Day

 憲法は公法、民法は私法です。
憲法は、公権力と国民の関係を規定するものであり、
民法は、私人間の関係を規定するものです。
 たとえば、「表現の自由」とは、
国家権力からの自由を意味します。
憲法は、国家に対して国民の表現の自由を要請しているのです。
 歴史的には、王制国家や専制国家から市民革命を経て、
民主主義国家が成立しています。
 市民革命が求めたものは、政治的自由ですが、
究極的には、政治的自由を保障する表現の自由です。
 もちろん、表現の自由は、無制限に保障されるわけではなく、
「公共の福祉」による一定の制限を受けるのです。
 さて、最近は、公法と私法の関係を考え直す時期が来ているのかもしれません。
政府の規模を超えるような巨大企業の出現があるからです。
 もちろん、個人対企業は、私人間となりますので、
民法上の問題となるはずですが、
今の時代は、「SNS」の時代であり、
SNS運営企業からSNS参加を禁止されてしまうと、
利用者としては、表現の自由が奪われた、
あるいは、孤独感を味わうでしょう。
 しかし、憲法は、個人と国家との関係を規定するものであるので、
このような私人間の問題は、救済できないかもしれません。
 民主主義国の憲法制定者たちは、
国家を超える企業の出現を想定していなかったかもしれません。
弱者である国民を国家権力から守るために憲法を作ったのでしょう。
新しい時代には新しい憲法が求められる。























































































































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